あみぐるみ製作は本当に難しい?私の答えとこだわりをシェアします

身体本体に刺繍でお顔を描いたあみぐるみのくまちゃん
身体本体に刺繍でお顔を描いたあみぐるみのくまちゃん

マルシェに出店すると、よく「編みぐるみって難しいの?」と聞かれます

ハンドメイドマルシェに出店していますと、お客さんから「あみぐるみを作るのって難しいの?」といったことはよく聞かれます。

 

編み物経験者の方や、編みぐるみ作りを挑戦したことのある方は、「編みぐるみは難しい。すごく時間がかかるし・・・」「なかなか上手くできなかった・・・」

 

あみぐるみが好きで、この前あみぐるみを作ってみたというお客さんも、「編み図通りに編んでたつもりが、気づけば全然違うものが完成してた!」とおっしゃっていました。

ほんのわずかな差で不格好な形に仕上がる

あみぐるみは、実際に作ってみるとその難しさがよくわかります。

 

自分自身で編み図を作り出し、更に可愛さを追求するのは一筋縄ではいきません。

 

例えば、あみぐるみのデザインにはほんの少しの違いが大きな影響を与えることがあります。

 

ほんの少しの違いというのは、毛糸の質感だったり、力加減、パーツの取り付け方、位置など、細かいことを上げたらキリがありません。

 

ちょっとした編み図の変更、例えば1段多く編んだだけで、不格好なあみぐるみが出来上がってしまうこともあります。

 

せっかく時間をかけて作ったのに、たった1段で大きな違いが生まれるというのは、かなりのショックです。

 

実際に「ぽかぽかざっくりん」で販売している「リボンベア」をデザインする際も、何度も編み図を作り直し、試作を作っては形を修正しました。

 

使用する毛糸も色々と変えて、毛糸が違うだけで全く別の印象になったりもしました。毛糸を使って、キャラクターを作り上げるというのは、大変な作業です。

刺繍のお顔作りは特に難しい

一見シンプルな形のくまさんに見える「リボンベア」ですが、実はその微細な部分にまでこだわりが詰まっています。

 

お顔の刺繍は、ほんの1ミリ以下の違いでも、角度のズレでも、刺繍する力加減も、仕上がりに影響が出てしまいます。1ミリと書きましたが、実際は1繊維の違いまで目を光らせています。

 

特にこの「リボンベア」は、本体に直接刺繍を施しているため、少しでもミスがあると全てやり直しになることもありました。

だるまの由来から忠実に再現した、だるまのあみぐるみ

特に製作が難しかったのは、少し厳ついお顔のだるまさんです。

 

どうして可愛らしい表情ではなく、この厳ついデザインにしたかといいますと、達磨大師という伝説的なお坊さんをモデルにしたためです。

 

目がぎょろりとして、髭がボサボサ、彼の特徴的な姿を忠実に再現しようとした結果、個性的なデザインが生まれました。 

 

どこがそんなに難しかったかといいますと、そのだるまさんは赤い布を被っているのですが、その布はめくれるようになっているため、それを再現するのが一筋縄ではいきませんでした。

 

編み図もオリジナルのものが完成しました。このように、どこにでもあるデザインではなく、個性的でユニークなあみぐるみを作るには、多くの試行錯誤が必要です。

編み方と仕上げ方の、自分のノウハウを積み上げた

デザインの難しさに加えて、編み方や仕上げ方もまた一筋縄ではいきません。

 

初めの頃は、1つの作品を完成させるために、同じものを20体ほど作り直したこともあります。

 

時間をかけてようやく完成しても、「この部分のクオリティーが自分の理想に届かない」と感じることが多く、何度でも作り直しました。

 

その過程で、あみぐるみの本には載っていない独自の編み方や、気を付けるべきポイントのデータが自然と集まりました。

 

試行錯誤を重ねることで、より完成度の高い作品が生まれるとともに、私だけのノウハウが蓄積されていきました。

パーツを綺麗に簡単に取り付ける方法を見つけた

あみぐるみを作る際、パーツを編むことよりも、そのパーツをバランスよく、美しく取り付けることが実は難しいと感じています。

 

私自身は、あみぐるみの本に載っている方法よりも、より綺麗に、そして簡単にパーツを取り付ける方法を開発しました。

 

特に手や足のパーツの位置や角度に細かくこだわり、見た目のバランスを整え、簡単に取り付ける方法を見つけ出しました。

 

この仕上げ方は、あみぐるみの完成度を大きく左右する重要な部分です。

毛糸選びは、実際に編んでみてわかる

毛糸選びはあみぐるみ製作の中でも非常に大切なことです。

 

最初は、ウールが最適だろうと思い込んで、全ての作品にウールを使用していました。でも、ウールにも色々あり、ウールで作ると素敵な仕上がりになる作品もありますが、時にはウールがキシキシして硬く、ゴワゴワしたあみぐるみができてしまったり、逆に柔らかすぎてすぐに伸びてしまうこともありました。

 

私がよくいく毛糸専門店の店主さんは「編んでみないと分からない」と言っていました。本当にその通りで、毛糸の特性は、毛糸玉を見るだけでも分からない、実際に編んでみるまで分からないことが多いです。

 

この経験から、あみぐるみ製作において毛糸選びの難しさを深く実感しました。理想のあみぐるみを作るためには、毛糸の特性をよく見て、最適な素材を選ぶことが大切です。

毛糸によって、綺麗に仕上がるかぎ針が違う

パーツの編み方も、その毛糸に最適な号数のかぎ針を選ぶことから始まります。これを決定するまでには、多くの失敗とやり直しを繰り返しながら経験を積み重ねました。

刺繍糸にも使いやすさがある

また、刺繍糸にもこだわりを持っています。艶やかで美しい刺繍糸や、繊細な表現ができる使いやすい糸を選んでいます。

競合の方が時折、偵察にいらっしゃいます

余談ですが、マルシェに出店していますとお客さんのふりをして競合の方が偵察に来るときもあります。

 

熱心に見ているので、作品に興味のあるお客さんだと思って会話していますと、質問の内容がおかしいので途中であみぐるみ作家さんだと気が付きます。

 

作家さんは、かぎ針の号数などもよく聞いてきます。

 

かくいう私も偵察によく行っていた時期があります。お客さんのふりをしてフレンドリーに話しかけたつもりですが、お店の人に「あみぐるみを編む人ですか?」と聞かれたことがあります。バレました??

 

どうして作家さんだと気が付くと言いますと、眼力が違うからです。

 

お客さんですと「どのあみぐるみが可愛いかな~♪」というウキウキした雰囲気なのですが、作家さんですとジーーーッと、近くに寄ったり、ちょっと離れたりしながら、作品やディスプレイを真剣に見ています。

 

他のあみぐるみ作家さんと話したことがあるのですが、作家さんというのは、たいていの人は偵察経験があり、「あ~、あの作家さんのブース見たよ」と、同じ作家さんを把握していたりします。

 

あみぐるみ作家さんですと、こんな感じで偵察にいらっしゃるのですが、私は木製雑貨も製作していまして、そちらの競合さんは「わしゃ~、今日は偵察に来たんだ」と正直に偵察に来たことを言うおじいさんもいらっしゃいんました。

仕上がりの綺麗さを気にせず、ただ作るだけなら難しくない

結論として、「ただあみぐるみの本の通りに作るだけならそれほど難しくはないものの、綺麗に仕上げることや、自分で可愛いデザインを開発するのは非常に難しい」というのが私の考えです。

くすみカラーの毛糸が魅力のあみぐるみくまちゃんの紹介動画

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